ポルトガル料理
ポルトガル料理といえば、鰯の炭火焼や干しダラを使った素朴な料理のイメージでしょうか、
大西洋に臨む国であり魚料理が中心かと思いきや、畜産国でもあるようで肉料理も独特のものがあります。
イタリア料理やスペイン料理のような華やかさはないものの、安価にして美味。
南欧料理ファンにとっては、極楽至極。
なお、この国でも料理は、地方による差が大きい。
以下は、私が訪れた場所、体験した範囲の話です。(特に料理の写真は今回初めて撮りました)
〔Saldinhas Asadas〕 鰯の炭火焼
リスボンについたら、挨拶代りに白ワインと共に注文しましょう。 4、5匹皿の上に並ぶのを、レモンを絞って食べる。ポルトガルにやってきた幸せをしみじみ噛みしめることになります。 リスボンの観光客相手の店で、一皿8ユーロでした。
※バイシャ地区にて。他にCrème de Mariscos(魚介スープ)、白ワインハーフボトル、カフェが注文したもので、〆て19ユーロ。リスボンならこんなものか。(15年)
※Asadas というのは「焼いた」の意。干しダラのバカリャオ・アサ−ダスも定番料理。料理名は、「素材+調理法」が一つのパターンですね。
〔スープいろいろ〕 美味しいスープが飲めるというのは、地中海諸国を旅する喜びですね。
Crème de
Mariscos (魚介スープ) ポルトガル、フランス、イタリア、スペインどの国でもとても美味しい。国による違いを発見するのも楽しい。
Sopa de Legmes (野菜スープ) ポタージュのようなどろっとしたスープ。胃に優しいというか、栄養不足対策にも良さそうな家庭料理の味。
Acorda Alentejana(アレンテージョ風スープ) 下の写真がこれ。内陸部アレンテージョ地方の料理。ポルトガルにもソパ・デ・アホ(スペインのニンニクスープ)があった!
Caldo Verde(直訳は緑のスープ) 緑はキャベツの色から。私は北部地方で食べたが、これも家庭料理の定番スープらしい。
Acorda Alentejana 2.2ユーロ(Marvaoにて)
僅か2.2ユーロ(約300円)でこの味が楽しめるとは羨ましい。
〔魚料理紹介〕 Bacalhau a Bras
これぞポルトガル家庭料理。何で海に面した国で、わざわざ干タラが定番素材になるのか、刺身の鮮度を貴ぶ日本人には不思議ですが、庶民の口に入るのは保存食ということでしょうか。干タラと玉ねぎをオリーブオイルで炒め、フライドポテト(!)を混ぜ合わせ、卵でとじて出来上がりという、馬鹿にしてるのかと思ってしまうような製法ですが、現地で食べるとそれなりに美味しいです。
Bacalhau a Bras 5ユーロ(Reuengosにて)
〔肉料理紹介〕 Carne de Porco
a Alentejana
アレンテージョ地方の料理。豚肉とアサリという海山の幸を組み合わせて炒める発想が面白い。酸味が非常によろしい
これは典型的なもの 10ユーロ(Marvaoにて)
これは、サラダ仕立て(Castelo de Videにて)
熱い炒め煮と冷たいサラダ、酢漬け肉、マスカットとの組み合わせが絶品であった。
カフェで路上の定食。魚介スープ、ワイン一本とで10ユーロ
アレンテージョ地方の肉料理では、他にMigas(パンに3種の肉の汁をしみこませた料理)やEnsopado Borrego(羊肉のシチュー)に挑戦しました。肉の塊が固くて噛み切れなかったり、臭いが強かったり、さすがは肉食の国というか、羊の群れに出会う、その肉を食べている訳で、ワイルドな感じでした。しかし、それも異文化体験であり、色々試してみるのも面白いと思います。冒険したくない人には、上に紹介したCarne de Porco a Alentejanaは、日本人の味覚に合い、無難です。