カステロ・デ・ヴィデ
(データ:1984年1月)
城からの眺め 額縁の向こうに白い町が広がる構図は必見 ◇宿について i でくれた地図によると、ホテルは町なかに9軒。歩いた感じだと、バスが着く場所の周辺、町の中心の広場と反対側のこちらは少し大きめ(といっても一辺100m位)公園の周りに宿のサインがいくつかありました。 私が泊まったのはポルタレグレの市立博物館のおばちゃんがわざわざ電話をかけてくれるまでして勧めてくれたSol e Sella(おばちゃんが、太陽と空だから忘れるなと教えてくれたが正しいかな)Golf Hotel。地図の17番、公園の丁度反対側。 ゴルフホテルの名の通り、ちゃんとしたレセプションがあり、部屋もバルコニーがつくリゾート風中級ホテル。私としては違和感がありましたが、それでもシングル一泊30ユーロはこの国ならでは。 ◇カフェ紹介 Sol Nascente 上のホテルのレセプションで、リーズナブルなレストランをと尋ねて教えて貰ったのがここ。地図の31番。バス停から広場に向かう道の左側にある。 ここで食べたPorco Alentejoは絶品であった。これは豚肉とアサリを炒め煮した酸味のある郷土料理なのだが、ここではサラダの上にかかっている。味付けされた冷たい鶏肉や、皮ごと食べられるマスカットがあしらわれ、それらの組み合わせがとても美味しかった。 プレート+スープ(orデザート)+飲み物+カフェで10ユーロ。頼んだ白ワインは最初グラスで来て、すぐに飲み干してしまうものだから、追加を頼んだところデキャンタで持ってきてくれました。それでも勘定は10ユーロと明朗会計。 Medieval Borgo → 小道をたどれば廃墟化した一画もある |
◇アクセス ポルタレグレからバスで20分。11:15発と18:50発の一日2便。いずれもリスボンからの直行便で、リスボン発はそれぞれ7:30、15:00。帰りは8:05と16:05の2便。これもリスボン行で、リスボン着は12:15、20:15。 最新情報はREDE社のHP(http://www.rede-expressos.pt/)でご確認ください。(詳細はポルタレグレのページご参照) バスは小公園の横に着く。ドライバーに方向を尋ねて貰えれば分かりますが、小公園の先を200mほど進むと大きな広場があり、ここが町の中心。その中ほどに
i があり、 地図や宿の情報を入手します。ポルタレグレと違って観光客の姿が目立ち、人気のある町であることが分かります。 ◇町の造り 広場から北西方向、旧市街らしい雰囲気のある坂道を上がっていくと上り詰めたところが城。 広場から北の方へと坂を下りていくと、「町の泉」に出ます。ここから城の方へ上がる急な坂の一帯がユダヤ人街。しかし門外漢の私には、スペインのコルドバのようなはっきりわかる感じはありませんでした。 広場と城は直線距離にして3、400m、坂が急で上り下りが応えますが、さっさと回るなら回れてしまう小さな町です。 ◇城について(1) いかにも戦闘用といtう堅固な造りが、この地域の歴史を物語る。しかし、私が何より感心したのが、右の写真の光景。城塞の窓は防衛上の理由から、小さいのが普通。銃眼というやつですね。ところがこの城塞最上階の一つ下のフロアでは三方向の窓は大きな長方形。町の方に向いたものは、少し離れてみると、額縁に入った絵そのものであり、他では見られない見事な風景画となっているのでした。窓枠の脇に腰かけるのに丁度いい石台があり、そこに座って風景を楽しみつつ、読書をしたり、うたた寝をしたりと、ゆったり幸せな時間を過ごしました。 ◇城について(2) もう一つの驚きは、城塞を出て下の町に戻ろうとしたときに気づいたmedieval burgo地区。これも他でなかなかないと思うのですが、城塞に隣接する区画に“超”旧市街がある。殆ど廃墟化した分厚い石壁と今でも使われる住居が混在している。道のつき方は不規則で荒れ放題のところもある。それでいて戸口に老人や子供が立っていたり、アラブの町のようにプラスチックの紐を垂らした戸口から、話し声や音楽が路地に流れていたりと今に続く生活がある。 |