ドイツについて(2011追記)

 

「(旧)ドイツについて」では、80年代のドイツ訪問による私の印象を書いていますが、

長いブランクの後に今年再訪、ここはその後の変化や私の感じたことの追記です。

 

◇意外に安い旅行者物価

これが今回最も驚かされたことであったが、これは旅のスタイルと予算(2011)宿について(2011)に書いたのでそちらへ。

 

 

◇ドイツ人の印象

私が知っているドイツから20数年という月日が経過してみれば、子供は壮年になり、青年は中年になって、つまりはプレイヤーが交代している訳で、何だかドイツ人も変わったなあと思う場面、そしてやっぱりドイツ人はドイツ人だなと思わされる場面もありました。

 

後者については、例えばフランクフルト駅構内のNORD SEE(後述)のテイクアウト用カウンターの前で、売り子のおばちゃんの指名を待っていたときのこと。隣に重厚なスーツのよく似合う、いかにもエリートビジネスマンといった雰囲気の男性が立っていた。30代半ばくらいか、身長187cmの私よりまだ5cmは高い感じだ。おばちゃんにご注文はと問われたこの人、表情を変えぬまま、当たり前のように、こちらが私より先に待っている、とおばちゃんに告げる。これはイタリアやスペインではなかなか起こらないことですね。(そもそも長身のビジネススーツ姿を見ることが稀)

お金を払って立ち去る時、ダンケと彼に礼を言うと、それまでの無表情が崩れ、爽やかな笑顔を見せてくれました。ああこれは昔何度も見た表情だと懐かしく感じました。

 

その一方で、短期間の滞在での印象ながら、町なかで見かけるドイツ人振る舞いから一部の人のモラルが下がったのではないかという感じを持ちました。毅然としたところの無い、何というか、精神的にだらしない感じを与える人が増えてしまったような気がします。

 

 

◇鉄道について

中規模以上の駅では、構内に鉄道 i がある模様。確か「DB(ドイツ国鉄)サービスポイント」といった名称で、簡単なブースである場合もあった。しかし、いずれも係がいて、目的地など告げれば、PCを叩いて、知りたい情報をプリントアウトしてくれる。ドイツは鉄道網がとても発達していて、COOKをめくっても手に負えない場合が結構あるから、これはどんどん活用したい。また、フランスやイタリア同様、駅の自動券売機を利用して、発着情報や料金などを調べる手も有効。

インフォメーションは素晴らしいのだが、何といっても困るのは乗車料金がかなり高いこと。また同じ距離の移動でも列車の種別で料金のばらつきが大きい。長距離を移動する積りであるならジャーマンレイルパスやユーレイルパスを買ってしまった方が楽かもしれない。なお車両は、さすがと言うべきか、実に快適。またこれは時期による差が大きいが、今回私が利用した3,4月、列車はかなり空いていて楽をしました。

 

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フランクフルト中央駅構内

カマボコ屋根の終着駅スタイルは昔のまま

 

 

 

 

 

NORD SEEのテイクアウト

南欧諸国ではレストランに入るのも旅の楽しみと今は思うようになっているが、ドイツとなると出てくるのはどうせ肉とジャガイモだと思うとわざわざ窮屈な思いをしてまでレストランに入る気にならない。簡単に食事をするのにカフェやセルフの店もあるが、最も手軽なのがテイクアウト。

NORD SEE というのは魚のフライのサンドイッチなどを売るファーストフードのチェーン店でたいていの町に店を出している。これは80年代にお世話になっていて、いまだに健在かと非常に懐かしい感じがしました。

私のお勧めは日本でなかなか食べられない生魚のバゲット。ひとつ2.3ユーロで2個も食べれば結構満腹になるし、夕食として宿に持ち帰って食べても白ワインに非常によく合う。以下はその品目と私の好み。ただし私はドイツ語が分からないので間違ったことを書いているかもしれません。まあ現地で試してもらえれば分かります。

MATJES ・・白い、タラのような身で美味 (独語⇒英訳⇒和訳 を試みると赤身ニシンとなってしまったが)

SEE LACHS・・これも美味 翻訳を見るとこれがタラとなるが、サーモンのような赤身である。 以上二つが定番。

GARMELON(不確か)・・・これは茹でた小海老のサラダを挟んだもので、プリプリ感は絶品。(ただ上の2つのようなドイツならでは感はない)

BISMARK・・・かの鉄血宰相の名を持つ。酢付けニシン。庶民的な味で値段も安い。ただ生臭さも相当で、魚好き以外には勧められないか。

 

 

◇宿について

これは「宿について(2011)」にも少し書いたが、朝食付きという料金設定の宿が多く、中には80年代へタイムスリップしたかと思うような宿もあった。これは南欧諸国では考えられないことで、非常に懐かしい思いがしました。朝食の際、コーヒーか紅茶かを尋ねられたことは近年無かったように思います(安宿の話ですよ)。20何年前と同じパンを食べ同じコーヒーを飲みました。

因みに「宿について(2011)」に書いたランチバッグの中身は、サンドイッチ2種(パンが白黒各1)、シリアル、ヨーグルト、リンゴ、オレンジジュースでした。

 

 

◇その他

・禁煙法・・・様子から見て施行されていることは間違いないが、ホテルの対応はまちまちで、部屋に灰皿を置いてあることもあった。都市部で路上の喫煙比率はとても高い。

・リンゴ・・・昔も今もドイツ人の好物。同じリンゴでも日本のものとはかなり違って、小振りでデコボコ虫食いがあってもなんのその、ドイツ人がかぶりつくのを列車の中などで目撃する。

・80年代に無かったものとして、カリーブルストのスタンドをあちこちで見かけたが、一回でいいやという感じ。私は普通のでいいから焼き立てのおいしいやつを食べたいなあ。

・電話・・・町なかの公衆電話で問題無く日本にかけられる。1ユーロ入れれば1分くらいいけるか。

・日本人・・・に会わない。人気のイタリアなど、かなりマイナーな土地にいても日本人観光客とすれ違ったりして驚かされるが、ドイツで日本人旅行者に会うことは殆ど無かった。

 

 

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