ディオクレティアヌス帝の夢 スプリット

(データ:2018年5月)

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ディオクレティアヌス宮殿の大聖堂の鐘楼から港を見る

線路が見えているが、鉄道駅はフェリー乗り場の向かいあたり

バスターミナルはもう少しだけ先(中心部まで徒歩10分ほど)

 

◇フェリーターミナル周辺海岸通り

 

 フェリーが停泊する桟橋が2つ、バスターミナルも鉄道駅もあり、大勢の旅行者が行き来する。旅行代理店のブースや物売りの小屋が建ち並び、港町らしい猥雑な感じだ。フェリーやカタマラン(高速船)のチケット購入は、運行会社のブースにて。

 

 

◇ディオクレティアヌス宮殿

 

 町の中心部、港に面して200m四方の長方形の古代遺跡があり、内部は中世都市の雰囲気、それが現在も住居や商店として使われているというちょっと他に見ない景観を見ることができる。

 

 中庭ペリスティルは、大聖堂を始めとする四方の建物が立派で風格がある。直線をなす厚みのある外壁の威容も凄く、ペリスティルから海側に続く地下通路も雰囲気があり、そこから入場する地下の空間の巨大さにも感心させられる。古代遺跡の姿を今に留めつつ、一歩小路を入ると中世的な世界の中を歩いている。

 

 しかし、なぜこのような独特な光景が出来上がったのか。スプリットに訪れる前に、町の歴史を概観するガイドブックを一読しておくと、より感慨が深まると思います。「歩き方」にもコラムがあるが、「旅名人ブックス(クロアチア)」が、情報も写真も豊富、分かり易くてお勧め。

 

 夜22時過ぎ、宮殿内を歩いていると、ペリスティルで屋外コンサートをやっていて、気持ちの良い初夏の宵でありました。

 

 

◇宮殿の西側

 

 宮殿の西端の城壁と、ストリートミュージシャンが出て人通りの多いマンモントヴァ通りに挟まれて、面白いことに宮殿と殆ど同じ形、同じ広さで旧市街が広がっている。

 宮殿への入り口になる鉄の門(右写真)のあるナロドゥ二広場や魚市場などがあり、散歩するも良し、カフェでのんびりビールを飲むも良し。

 

 

◇マリヤンの丘

 

港沿いに西に歩いていくと、Fife という安食堂があって、観光客で賑わっている。この店が目印で、港通りからそれて丘の方に向うと、マリヤンの丘に上がる階段が見つかる。

 ずっと階段を上がっていって、カフェがあるところのテラスからスプリットの町を眺望する。さらに奥へと坂道が続いていて、日曜日の昼下がり、ジョギングする人、散歩する人などが行きかい雰囲気は良かったものの、最初に現れたテラス以上の展望所は見つかりませんでした。

 

 なお、下りてきたら、Fifeで休憩がてら食事すると良いと思います。質より量の店で、安い。魚のスープ14kn(!)でした。

 

◇アクセス

 

スプリットは、ダルマチア最大の都市。港も、空港も、鉄道駅も、そしてもちろんバスターミナルもある。

 

 

・海路

イタリアは、アンコーナから、冬期を除いて毎日夜行便がある。

スプリットとドゥブロヴニクとの間をつなぐ便は、島々の著名リゾート地を結び、大人気路線。

 

 

・空路

空港は、トロギールのすぐ近く。トロギールの項で書いたように、スプリット空港に着いた場合、先にトロギールを訪れたい感じだ。

 

 

・鉄道

ザグレブから昼間2本、所要時間6時間。バスに比べると料金が割高で、本数も少ない。鉄道の旅に旅情を感じる私のような旅行者向け(本数が例え一日一本でも、それに乗ればいいのだ)。途中の車窓風景が良い。(⇒(旧)スプリット)なお、4月から10月までは、夜行列車も運行されている。

 

 

・バス

ダルマチア海岸沿いを長距離バスが頻繁に走っている。バスターミナルは、港沿い、フェリーターミナルの先。

(左上写真)

 

 

 

◇旅行し易い町

 日曜日であったが、夜まで開いているスーパーマーケットが複数あった。

安宿も多数。私の宿は、宮殿の金の門(北門)を出て数分のトイレ・シャワー付きシングルルーム。245kn(30ユーロ強)でした。

またATMは通りで向かい合ってあるところもあったぐらいで、中心部の至るところで見かける。

 

 

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宮殿の西の入り口、鉄の門

30年前に同じ場所で写真を撮っている

(⇒旧)スプリット

 

 

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