アッシジ(2009)

(データ:2009年3月)

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ローマ劇場跡

ガイドブックに出ていない、こんなアッシジもありました

(後ろ高台に見えるのは、ロッカ・マッジョーレ)

 

◇アッシジは道路補修中

アッシジの中央部やや西より、Hotel Fontebella のある辺りから東側、コムーネ広場の先辺りまで、高いところも低いところもかなり大規模に石畳をはがしていた。石畳の補修はヨーロッパの街角でちょいちょい見かける光景だが、この補修で敷いている石は、大き目の灰色の長方形で風情も何もない。何だか日本の古い町の「美観地区」のようになってしまいそうで、一抹の不安を感じた。

 

◇ドウオモ(聖ルフィーノ聖堂)

ドウオモはこちらなのだが、聖フランチェスコ教会と聖キアーラ教会に人気を奪われてしまって地味な印象。私も以前は素通りに近い扱いであった。ところが実はこれがウンブリアを代表するロマネスク建築なのだそうで、フランス南部のロマネスク教会(モワサックなど)を見てきた今の私としてはタンパンなど眺めておりました。旅にあっては経験がプラスに働かない、と私は考えているのですが、こういうパターンもあるのですね。

 

◇フォロ・ロマーノ

84年、04年に続いて3回目の入場。以前は石(出土物)がごろごろころがっているだけという状況であったが、今回、補修が完了したか、それに近い状態のようであった。現コムーネ広場の地下が、ローマ期にはフォロであったという全体像を25年目にしてようやく理解しました。出口ですが、以前は入口に戻りましたが、今はコムーネ広場の地下を抜け、地上に出てみれば、広場南側、ヌオーヴァ教会の脇でありました。観光客で賑わうコムーネ広場の2,3m下を移動しつつ古代にタイムスリップする貴重なアトラクションです。

 

◇ロッカ・マッジョーレ

こちらも長年続いていた補修が完了したようです。入口はかつて坂を上がっていった高台に面していましたが、現在は坂を上がりきる少し手前に移動しました。要塞の中を抜けて見晴らしの良い塔の上に出る部分は変わっていませんが、これに加えて要塞の手前部分が公開されました。資料やパネルの展示があります。これに伴って5年前2ユーロだった入場料金も大幅に上がりました。金額を失念してしまったのですが、5ユーロ前後であったと思います。なお、ここと前記のフォロ・ロマーノ、そして市立絵画館の共通入場券がありました。絵画館にも入場する予定の人はそちらを。

 

◇公衆トイレ

コムーネ広場の南側。プリーオリ宮を抜けて下る坂道の左側。コイン式で0.5ユーロ投入してバーを回す。清潔かつ場所柄便利です。

◇アクセス

(旧)アッシジ」にも書きましたが、鉄道駅から町へは歩きたい感じがする。今回も駅頭に降り立ったときバスに乗る気にはなりませんでした。最後の上り坂は一苦労ですが、アッシジを正面にして歩いていれば、感覚的にはすぐに着いてしまう印象です。

バス便は、駅からも町(マテオッティ広場)からも日中毎時10分、40分発。チケットは駅構内のキヨスクで購入(0.9ユーロ)。余談ですが、アッシジの駅では、駅名やバールなどの表示が飾り文字になっていてお洒落でした。

 

 

◇ローマ劇場跡

地図で見つけて行ってみたのですが、なかなかよい場所と思いまして紹介します。ロッカ・マッジョーレから城壁沿いにロッカ・ミノーレ(小要塞)方向に下りていくとさしかかります。駅からのバスの終点マテオッティ広場のすぐ近くですが、町なか大勢いる観光客の姿は皆無。

地図を見ても現物を見ても(左写真)一目でそれと分かる円形は直径50m程か。一帯は普通の民家が並び、戸口や窓辺など花で飾られてのんびりした空気が流れています。いつの時代のものとも知れぬ泉や洗濯場跡など見つけました。

 

◇リストランテ“Degli Orti”とその後の“Dal Carro

今回の訪伊で、入ったリストランテはアッシジのこの二つのみ。まずDegli Ortiですが、場所は聖キアーラ教会前の広場から階段を少し上がっていたところにあります。階段下にメニュー表を掲示しているのですぐ分かります。カメリエーレが気さくで明るい雰囲気。客もよく入っていました。

一方「(旧)アッシジ」で紹介したDal Carroは、店のレイアウトも家族経営的雰囲気も変わっていました。味の方はまあまあでありましたが、総合点で前者に軍配を上げておきましょう。

なおアッシジのリストランテは郷土料理中心で、掲げているメニュー表の中身がよく似ている。プリモはストリニョッツィ(stringozzi)という土地のパスタのタルトゥーフォ(トリュフ)やポルチーニのソースが典型的パターン。セコンドは仔牛や羊肉を煮たり、焼いたりしたものが主で、魚介類はない。続けて食べていると飽きてきそうである。

 

 

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ロッカ・マッジョーレの塔の上から

向こうとつなぐ通路は窓がなくて暗く、夕方一人のとき薄気味悪い

丁度真ん中に見える小さな四角形がかつての入口

城塞の右にアッシジの町が少し見えている。

その右手にかけてアッシジの町、そしてその向こう平野がずっと続く

(普通はそちらの方にレンズを向ける)

 

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