パリ(2007)

 

 

◇安宿紹介

De La Vallee Hotel Paris  (住所:84-86 rue St Denis

 

番地を数えつつたどりつくと、繁華街の中のサンドイッチ屋横の階段が入り口。シャワー・トイレ共同の典型的安宿。料金も安い(41ユーロ)が、特筆すべきは抜群のロケーション。RER Chatelet les Halles駅から東に300mほど歩くとポンピドーセンターに至るが、その途中サンドニ通りに宿はある。RER駅から歩けるというのはシャルル・ド・ゴール空港から直行できる便利さがある。また、メトロの便も良く、ここからならパリの主だった場所は気軽に出かけられる。

すぐ近くにパリ現代文化の殿堂ポンピドーセンターやレ・アールのショッピングセンター“Forum”があり、賑やかで退屈しない地域である。カフェやテイクアウトできる店も多数あって、長期滞在、パリ観光の基地に最適。

 

 

 

◇パリホテル事情

上記の宿は、ヨーロッパ到着初日の宿としてインターネット予約したもの。複数のサイトを探すうちに見えてきたのは次のような構図。

・カルチェラタンに安宿は難しい。我がHotel Gay Lussacは帰国前日に宿泊したが、シングルルーム料金は2年前と同じ50ユーロ(シャワー・トイレ共同、朝食込み)で、やはりこの地域最安値と思われる。

Gay Lussac通りを先へと進めば、ムフタール市場の南端を経てイタリア広場にたどり着く。その道中で宿を探す手はありそうだ。リュクサンブール公園まで徒歩圏といえなくもないし、下町の良さが感じられた。実質的な選択であると思う。

・低料金を追求するなら、北駅・東駅周辺あるいはRepubulique広場周辺。ネット上で、料金順にソートするとこの両地域の宿が目立つ。宿によっては30〜40ユーロで見つかる。ただし、これらの地域は治安があまりよろしくないという話もある。私は夜これらの地域を歩いたことがないので何ともいえないが、多分非白人(移民系)の割合が高く、それが地域の雰囲気を作ってしまっているのだと思う。まあ実際行ってみればどうということもないということになりそうだが、それより北駅や東駅から早朝の列車に乗るのでもない限り泊まるのに魅力的な地域とは思われない。

・他には、私にとっては全くの考慮外であるが、芸術の都パリの足跡をとどめるモンマルトルやモンパルナスが好きな人は、これらの地域も比較的手ごろな宿があり、有力な選択肢。

 

Hotel Gay Lussac の部屋から

黄色い看板が今も昔もこの宿の目印

(今回の部屋は4階、25年前の写真の時は最上階)

 

◇サン・シュルピス寺院

サンジェルマンデプレにある大きな教会。空洞の円柱のように見える塔の独特の姿が気に入っていたのだが、観光的にはそう知られていなかったこの教会が、ベストセラー『ダビンチコード』の舞台となったことで新観光名所となった。行ってみると成る程、考えてみれば何故教会の中にあるのか不思議な南北軸ローズラインもキーストーンを追い求める殺人者シラスが跪いたオベリスクも小説で読んだとおりそこにある。観光客はそう多いというほどではないが、出入りは途絶えることは無いようであった。もっとも教会としては痛し痒しということがあるのだろう、オベリスクを説明しながらも、脇には小説の内容を批判する書のコピーを掲示していた。

礼拝堂の一つに聖水(EAU BENITE)と書かれた大きな甕が置かれていて、質素な身なりの母子が水をくみに来ていたのは珍しい光景であった。

 

 

◇ストライキについて

ランスに行こうと決めて東駅に来てみたところ、構内がざわざわして雰囲気がおかしい。訊いてみると案の定ストライキをやっているのであった。その後ベルギーのアルデンヌ地方でもストに合う。メーデーが近いという時期的なものがあったのかも知れないが、ヨーロッパで鉄道ストに当たる可能性はJRの比ではない。

対策

100%動かない訳ではない場合があるのですぐにあきらめずにまず情報収集。午前中のみのストで午後から動くことになっていたり、間引いて運転している場合もある。

・気持ちを切り替える。元々予定のない一人旅の身軽さである。上記のケースは、すぐに北駅に移動、北フランス方面への列車は動いていたのでフランドルへと目的地を90度方向転換した。

・全くどうしようもない場合。これはこの日その町から出られないということを意味するので、最優先は宿の確保。後は宿で不貞寝するなり、市内見学に出かけるなり。

 

 

 

フランス編の表紙に戻る  トップページに戻る