バスクの町 ビトリア

(データ:2008年4月)

旧市街の南側の入り口となるテラス

ビトリアではこうしたオブジェがあちこちに見られる

 

◇紡錘形旧市街

ビトリアの旧市街は変っている。全体としての形は紡錘形、道は高校の生物で習った細胞分裂の染色体の両極に分かれていく図、あんなつき方をしている。カーヴを描く道の南側(新市街側)の結節点がエスパーニャ広場、北側の結節点がサンタ・マリア教会である。立体的にも高低差があって旧市街は高く、エスパーニャ広場からは重なるテラスをのぼっていくことになる。(上の写真はそのひとつ)

またもうひとつの特徴は多くの家が、白い木枠の出窓を持っていることで、独特の景観を作っている。どういう理由でこのような慣習が作られたのか不明であるが、なかには出窓の中にまた出窓というのもあった。(スペインレポート(2008)/基本情報」のバルコニーも外から見れば出窓)入場するような観光スポットのあるわけではないが、歩いていて気持ちの良い町であった。

 

雨上がりのビトリア旧市街。東側は下町の雰囲気。サンタ・マリア教会の方向に向かって左にカーヴしている。⇒

 

◇宿について

「スペインレポート」の写真はHotel Dato。駅前の道をまっすぐ進んで、フロリダ通りを渡ってすぐの左側。ほぼ駅前と言っていい好ロケーションに加え、手頃なレストランや夜11時半まで開いている食料品店が近くにあり何かと便利。シングルルーム料金33ユーロ(トイレ・シャワー付き)

◇バスクの町

この地域を代表する町はサン・セバスチャンだと思っていたが、どうもこの町がバスクの中心という位置づけになるようだ。フランス国境に近いこともあってスペインらしさには欠けるところもあるし、大した観光名所のあるわけでもないが、後に書く旧市街のみならず独特の空気を持つ個性的な町であった。

町歩きで通りの名前を確認する際kalleとよく書かれているのは、スペイン語のcalle(通り)のことだとしばらくして気付いた。両語併記も目立ち、またビトリアというこの町の名自体、現地語、つまりバスク語ではガステイスというのだそうだ。

 

◇アクセス

フランス国境の町IRUNから2時間。マドリッドからは5時間ほど

ビトリア近辺の車窓風景は変化に富んでなかなかよろしい。岩山の下にへばりつく美しい教会のある村が印象に残る。

 

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