名城アルハンブラグラナダ

(データ:1984年1月)

名城アルハンブラ

 

◇宿について

多くの旅行者を魅了してきた町であり、安宿が数多くある。私は二つの宿に泊まったが、そのうちの一つ、ヌエベ広場のアルハンブラ宮殿へ上がってゆく坂道のかどに立つBritsというオスタルが現在の「歩き方」に載っているのを発見して感慨深いものがあった。バス無しシングル当時575pts(900円)が今では15ユーロ(2000円)。この間日本の物価は上がらなかったが、インフレ傾向のスペインで2倍強ならまずまず頑張っている方だろうか。

共同シャワーが温水にならない典型的なスペインの安宿であった。真冬にいつも冷水で頭を洗っていたなあ。(それだけで冷えてしまうので、体はタオルを濡らしてぬぐうだけ)

◇名城アルハンブラ

幾多のバックパッカーが目指す町グラナダの魅力はアルハンブラだけではないのだが、やはりこの城の他に類を見ない素晴しさに触れないわけにはいかない。いまや欧米文明の敵となってしまった感のあるイスラム文化の西欧文化との融合の極致がここにある。ドラマティックな歴史的経緯や個々の建造物のディテールはガイドブックに譲るとして、ここではこの城がシエラネバダとともにあること、特にそのシエラネバダからの水が城の各所に効果的に使われていることをコメントしておきたい。

見応えという点で、私の個人的記録では、入ってその魅力に打たれ半日出てこれなかったベネチアの聖マルコ寺院に次ぐ筈です。ほかはさておきアルハンブラのために3,4時間は見ておいて欲しいと思います。

 

◇町の様子

大きな町であり、駅からのアプローチはそう楽しいものではない。町の地理は、駅方向からの道が右手にカテドラルを見つつ進んで突き当たるT字路を軸に考えるとつかみ易い。

アルバイシンはやはり魅力的である。治安が悪いといわれるが、夜はともかく日中ならば路地の空気をよめば問題ないと思う。サンニコラス広場から見るアルハンブラ宮殿は必見(左写真)。

これに対してサクロモンテはどうだろうか。ヒターノ(ジプシー)のありのままの姿が見れるとは思えないし、まして観光化されたフラメンコショーに食指は動かなかった。

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