(2007ベルギー)

ムーズ川の真珠ナミュール

シタデルから見たナミュール旧市街

 

 

◇ナミュール旧市街

大きな観光名所がある訳ではないし、イタリアやドイツの町のように中世世界に迷い込むような舞台装置があるわけでもないが、町の人たちがゆったり歩いていたり、カフェで談笑していたり、自然体で雰囲気の良い町である。

小さな美術館や博物館が散在していて、これを訪ね歩くのはさぞや楽しい体験かと思われたが、私がストライキでこの町に足止めをくった月曜日は、市内のそういった施設が一様に休館するのであった。ナミュール訪問は是非月曜日は外しましょう。

ロプス美術館を見られなかったのは特に残念であったが、この美術館の前の通りが旧市街の中でも一番良かった。小学校らしい施設があって、授業風景などちょっと覗き見ることが出来ました。

 

◇宿について

ベルギーは意外に宿探しが大変だなと思ったのが、例えばこの町。まず町なかにHOTELの看板が殆ど無く、歩いて探すのは無理。「歩き方」に“駅前と聖ルー教会周辺にホテルが多い”とあるが、これは事実ではないと思う。

i がくれるホテルリストを見ることになるが、選択肢が多くない。一番便利なのは駅前にあるGrand Hotel de Frandleという三ツ星。一番安い部屋で57ユーロ。値段だけなら旧市街のLes Tanneurs に40ユーロの部屋があって、行ってみたのだが満室とのことであった。ここはグレードの高いホテルだから、40ユーロというのは屋根裏部屋か何かで数が少ないのだと思う。

40ユーロを切る一つ星もリストにはあるが、それらは郊外の宿で鉄道旅行者向けではない。YHもちょっと遠いが、歩いていけない距離ではないので、経済性を追求するならこの町では有力な選択肢であると思う。サンブル川からムーズ川に出て川沿いに南へ進む。住所はAve. Felicien,8。駅から3km。写真で見るとムーズ川沿いにあるようである。

◇アクセス

ブリュッセル−ルクセンブルグ間にある。ブリュッセルから1時間、ルクセンブルグからだと2時間。

 

◇町のつくり

駅を背にして左手にある公園の木立の中に i があり、まずはここで地図やホテルリストを入手する。地図を見ながら歩いてみると町のつくりは案外シンプル。

まず駅前一帯が新市街で、アールヌーボー風の建築を見ることが出来る。南に3、400m歩いてサンジャック通りを渡ると、小さな美術館や教会が散在する旧市街。通り一本渡るだけで感じが変わる。旧市街の石畳にはところどころ帆立貝の形の埋め込みがある。ひょっとするとナミュールはサンチャゴ巡礼の道の出発地の一つであったか。

さらに南に進めばサンブル川に突き当たる。対岸にシタデル(城塞)がそびえている。

 

◇シタデル

ナミュールは、ムーズ川とサンブル川の合流する場所に出来た町であるが、その合流点にある岩山に立つのがシタデルである。上からのナミュール旧市街や周辺地域の眺めがとても良い。左記の事情で町から出られず、美術館めぐりもできず、最後にはすることが無くなってシタデルに上がって景色を眺めつつ本を読んでおりました。

 

◇遊覧船

サンブル川とムーズ川の両方を行く。川沿いの家をのんびり眺めるのもなかなか良いものでした。乗り場はサンブル川とムース川の合流点。の出張所があって、そこでチケットを買う。夏場はディナンまで3時間半かけて行く船も出る。

ナミュール新市街

アールヌーボー風デザインの建物

中世都市の直線を見慣れていと、曲線が新鮮に感じられる

 

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