お金について

 

かつては、ドイツマルク、ポルトガルエスクド、イタリアリラ・・・といった具合に様々な通貨があって、

中央駅到着でない国境越えをする時その国の通貨がうまく手に入るかどうかを心配したり、

再両替による減価を避けるため少なめに両替するもので最後は緊縮財政日になってしまったりしていた。

いまや単一通貨ユーロが出来て、両替の苦労が過去のものになった反面、

初めて見るお札の風変わりなデザインに驚き、

未知の世界への期待を脹らませる喜びも無くなってしまったのは少し淋しい気もする。

 

懐かしい人には懐かしい筈の、これはオランダのギルダー札ですね

(1985年、ミデルブルグの宿にて記念撮影)

ヨーロッパのお金は一般にカラフルで、帰国して日本のお札を見ると古めかしく感じられる

また25という額でお札をつくるのも彼我の数字感覚の違いが現れているようで面白い

25ペセタコインというのはスペインにあったが、オランダでは何と2.5ギルダーコインが存在した

 

 

 

さて、長くなりましたが以上が前書きでここからが技術編

 

 

 

[どの形で持って行くか]

@長期にわたる旅の場合

旅行者用小切手がいいと思う。総額が大きいし、何ヶ月という長さになると盗難や紛失のリスクも高くなるので。クレジットカードで用は足りるが、失くしたら終わりと思うとプラチックのカード一枚にわが身を託す気にならない。

 

A短期の旅行の場合

今の私にはこのパターンしかないのであるが、現在は「クレジットカード+一万円札数枚(+小額ユーロキャッシュ)」という組み合わせが定着している。

クレジットカードは、日本よりも使える範囲が広くて便利である。例えば、鉄道チケットを券売機で買うときはカード決済できてこれはかなり便利(カードが無いと行列に並んで窓口で買わなければいけない場合がある)。また、ヨーロッパの町は銀行が多く、大抵は建物の外壁に24時間稼動の現金支払機があるので、カードさえあれば両替の苦労から解放される。

一万円札数枚というのは万が一に備えての保険。過去全て手をつけることなく持ち帰っている。小額ユーロキャッシュというのは前回の旅行の使い残しがある場合で、空港から市内までの交通費などに使う。

 

[安全対策の考え方]

紛失と盗難とを同時に避けるために私は、カードや現金は貴重品袋に入れて首からぶら下げている。貴重品袋については「安全について」で書く予定なので、ここではクレジットカードに関連させてひと言。

私は安全対策、トラブル対策の基本は「心配すること」であると思います。クレジットカードにまつわる私の心配は、盗難や紛失だけではありません。磁気テープを張っただけのあんなカードに100%頼る気にはとてもなれないのです。大体磁気テープなどというもの(最近のicチップは事情が違うのかもしれないが)は、何かの具合で狂ってしまったら使えなくなりそうである。それだけではない。カードには与信限度というものがあるし、最近は悪い人が多いから、不自然な使い方をしたらカード会社の方で一時的に使用制限をかけることもあるそうである。海外に1人でいて、ここで現金が手に入らなかったら立往生する状況で万が一のことが起きては困る。使っているとカードが通貨の等価物のように感じられてくるが、カードはカードであって現金ではない。

ついでに書くと、町なかの現金支払機。ガイドブックでは人目を警戒するように注意を促しているが、私はそんなことより私のカードが吸い込まれたまま出てこなくなることの方が余程心配であり、無事カードと現金を手にすると安堵する。こう書き連ねてくると神経過敏と呆れられそうだが、お蔭様で、ずいぶん長くヨーロッパを歩いてきたが、トラブルらしいトラブルにあったことは無い。

 

[両替率について]

@クレジットカード決済は手数料がゼロに近く最も有利。但しキャッシングは利息を徴求される。利率は高いが、一回払いならばローン期間が短いので、通常の両替手数料と大差無い。

A両替率は通常、銀行が最も良い。手数料が両替率に含まれているところもあれば、レートの他に定額の手数料を引かれる場合もあってさまざま。郵便局での両替が有利という地域もあったから、やりながら知見を積み重ねるしかなさそう。

B逆に悪いのが、駅や町なかの両替所。遅くまで開いていたり、並ばされることも無く、てきぱき処理してくれたり便利ではあるが、それは対価を伴ってのことである。レートは店頭に表示されるが、それ以外に手数料を引いてくるところもありそう。

C日本国内でのユーロ入手は、当座用の小額ユーロの持ち合わせが無い場合以外、私はしない。しないけれども空港には早めに着いて暇なので、レートの検分をする。いつも不思議なのが関空で、複数の銀行出張所が店を出しているのだが、表示レートにかなり幅がある。専門家間では0.01円/ユーロの単位で取引される為替の世界で、数十銭どころが数円の差があったりする。両替のいうのはユーロの購入であるので、お店で商品を買うのと同じようによく値段(レート)を確かめましょう。

 

 

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