塔のある港の風景  ラ・ロシェル

(データ:2008年4月)

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シェーヌ塔()とサン・ニコラ塔(右)

 

この位置で港を眺めたとき、はっとする感じがあった

この構図の中世絵画を随分見てきたと思う

どこかの美術館で既にラ・ロシェルに出会っていたか

 

旧港は両塔の奥。中世期は夜間鎖が渡されたそうな

残るアンテルヌ塔は写真のすぐ左

 

◇三塔について

[ランテルヌ塔] かつて監獄として使われたとかで、囚人たちが残した彫り物が見もの。英語あり、仏語あり、名前やら、入った日付、日数。文字だけでなくマークや自画像も。

 

[サン・二コラ塔] 三塔で一番高く、屋上からの旧港や旧市街の眺め、また大西洋の眺めが素晴らしい。入り口で「English Documents」と称する説明資料を貸してくれるが、説明が順路に沿って分かり易く、二重螺旋階段など、この建物のユニークな造りを知る。

 

[三塔共通チケット] 私は上の二つを見た。二塔の共通券(75ユーロ)を買ったが、「passeur」と表記される旧港入り口の渡し舟の無料券が特典として付いてきて面白いエクスカーションになりました。

 

◇二つの灯台

青と赤の二つの灯台があって、この絵のような港町に相応しい存在感を示している。堤防の突端にあるのではなく、青の方など旧港に面した建物の連なりの一部になっている。説明のプレートを見ると1800年代半ばのものである由。

 

◇外部サイト

http://www.rku.ac.jp/~sano/la%20rochelle.htm

 ラ・ロシェルだけでなくフランスの西部や南部の都市の紹介も。このHPは大学の先生が書いているものらしいが、写真もコメントも好感が持てる。

◇アクセス

ナント−ボルドー間。どちらの都市からも2時間ほど。

パリからはTGVの直通がある。500km近い距離にもかかわらず、3時間足らずで到着。

 

◇美しい港町

駅前の道を直進すると10分ほどでヨットのマストの柱が無数の縦の線を作る港に出る。この景色を目の当たりにした時の爽快感は忘れ難い。旧港の周囲には、港の顔である三つの塔を初め大時計門、教会の尖塔など中世期の建造物が配されている。旧港の外には大きめの貨物船など停泊しているが、旧港内は、漁船も入ってきていないようで産業臭、生活臭がない。

日差しが明るい。大勢の行楽客がそぞろ歩き、あるいはカフェの席を埋めているが、リゾート地の俗化した感じも薄い。「フランスのこと、パリのこと」に『ブルターニュ半島の鄙びた漁村に一週間でも滞在して、白ワインを飲んで海を見て過ごしたい・・・』と書いたが、ちょっと人が多すぎる気もするが、町の空気としてはイメージに近いものがあった。

 

◇宿について

i  でくれるホテルリストを見るとリゾート地らしく比較的料金が高め。その中で私が宿泊したHotel Atlantic大時計門のすぐ裏手と言うロケーションのよさもあってお勧め。眺めのない部屋であったが、一泊シングル33ユーロはこの町では破格。

住所:23 rue Verdiere

 

◇旧市街について

町のハイライトであり、人通りが多いのは旧港周辺だが、大時計門をくぐって入る旧市街も劣らぬ魅力がある。石造りのアーケードや壁面の木組みの装飾。一つ一つ立ち止まって眺めたくなるような古び方をしている。中でも建物の白っぽい感じは独特で、夕日を受けてますます映えた。

 

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ラ・ロシェル旧市街

長距離BTの辺りだったから町外れ近いが、独特の味がある

白い建物が永久に続くかのようでキリコの絵を連想した

 

 

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