アイルランドについて(2017)
この国はイギリスに屈服し続けた長い苦難の歴史があり、旅のノウハウについてはほぼイギリスと同じと考えて良いと思います。
(以下にB&Bで出てきた「アイリッシュ」ブレックファストの写真を3枚載せていますが、
旅行者の目にはアイリッシュブレックファストもブリティッシュブレックファストも区別がつかないのはその一例)
焼きトマトが「ならでは」の味
口の中に広がる味に、30数年前のイギリス訪問の思い出が蘇ってきました。
B&Bにもよりますが、基本的に構成はオーダーメイド
ベーコンは塩辛く固いので、外すこともありました。
◇アイルランドの特異性(この項で最も伝えたいこと)
ケルト文化、ハイクロス、ラウンドタワー、破壊された教会、レブラホーン・・・。大陸と一風変わった文化は、アイルランドの苦難の歴史に深くかかわっています。これを知ると知らないとでは、受ける印象の強さが大違いです。図書館に行って蔵書検索をするとアイルランド本が硬軟色々出ています。何冊か読んでから出発することを強く勧めます。
・文学、音楽、絵画といった分野は、この国の歴史を反映しているようです。この国出身のアーティストに興味を持つ方には、訪れる価値は非常に大きいと思います。
・この国の歴史に関して私の個人的な体験。(共通編のバックパッカー交遊録SCENE11「タンジールにて」)「君が旅を続けるなら、是非いつか俺の国に来てくれ」と言ったマイケルとの「1ポンド札の約束」を30何年振りに果たしたのでした。
◇移動・観光
・バス(コーチ)が、利便性高く、料金も割安。私の体験の範囲で一番さが激しかったのは、ダブリンーコーク間で、鉄道€70に対しバス€18!
・景勝地や遺跡は町から離れており、バスツアーを利用するのが現実的。自力で回ることが出来る場合でも、交通費も時間も大幅に損。ドライバーがガイドを兼ね、巧みな話術で多くの情報を与えてくれる。私はその英語が分かったり分からなかったりで、語学力はあった方が楽しめます。
・i は非常に親切。こちらも椅子に座って落ち着いた雰囲気の中でやり取りできるところもあった。(大陸では考えられない)
・アイルランドのキャッチフレーズは緑の島。自然の驚異を見せつける観光名所でなくても、牛や馬や羊が群れるこの国の景観は素晴らしい。しかし、「緑の島」ということは、すなわち雨が多い。大陸同様、一日降り続くことはなく、午前中降っても午後には青空が広がるといった具合であったが、足回りその他、降雨対策を。
◇旅行者物価
・シングルルームは、35〜40ユーロあたりが底値のようでした。
なお、室内飲食禁止の要請がある宿が多く、要注意。
・パブでの食事
ギネス+一品で15ユーロぐらい。大陸の場合のような、食堂クラスの店でもmenuという仕組みでは無いので、若干安上がり。
また、B&Bに泊まっていれば、朝かなりのボリュームを食べて、昼食を抜くという手もあるか。
・パブでビール一杯
ギネスその他の飲み比べはこの国での楽しみ。1パイント€5、ハーフで€3ぐらい。
オーダーすると、丁寧に注いで、2、3分は待たされます。しかし、見た目クリームにしか見えない泡に口をつける瞬間は最高。
・スーパー ハムやチーズなどの値段は大陸並み。しかしイギリス同様ワインは高い。安くても€10近い。
・公衆電話 日本への通話は、ミニマムチャージ€2と、これは高い。2017時点では公衆電話は、未だそこそこありました。
◇その他
・トイレは苦労しない。チップを取らない公衆トイレでも清潔。
・言語は、英語で問題なし。標識などゲール語と2か国語表記される地域はあったが。
・音楽パブ 音楽の生演奏はこの国を旅する楽しみの一つ。もっとも有名パブでは人がぎっしりで、店内の空気の悪さに辟易させられた。むしろ町歩きの中で、漏れ聞こえてくる音楽を聴くのが風情があって良かった。
・どういう訳か、電信柱が木製。日本では昭和時代の懐かしいアイコン。