(データ:1989年12月)
バラトン湖 (当時の日記から) 湖面が凍って寒々としているが、 湖畔の家々は別荘地然としていて夏のざわめきを思わせる。 湖の向こうに形のいい山が見えている。 ◇国際列車DRAVA 私がブダペストで早朝6時に乗車したこの列車、実は2日前にはるか遠くモスクワから出てきたものです。列車の愛称プーシキンはブダペストでDRAVAと名を変えユーゴスラビアに向かいます。私は昼過ぎ、現クロアチアの首都ザグレブにて下車しましたが、列車は旧ユーゴの首都ベオグラードを出て来た列車とここで合流、再び名を変え、シンプロン急行としてイタリアに向かいます。さらに列車はヴェネツィアで名無しとなって、終点ローマ到着はなんと始発駅モスクワを出て4日目なのでありました。 高速列車の導入とともにこうした大時代的な列車はあらかた姿を消していますが、合流したり分かれたり複雑に連動しながら複数の国を走り回る面白さがヨーロッパの鉄道にはありました。因みに上記の列車は20年前のCOOKでも10年前のCOOKでもINTERNATIONAL SERVICESの部のTABLE 89に載っていますが、面白いことに最新版のCOOKを見ても同じTABLE 89にその痕跡があります。もっとも運行区間はブダペスト−ヴェネツィア間と大幅に短縮されていますが。 |
◇アクセス “ハンガリーの海”バラトン湖は首都ブダペストの100km余り南西に横たわる大きな湖で、地図を見るにひょっとすると中部ヨーロッパでは最大の湖かもしれない。COOKのTABLE 1220を見ると、南岸を通る列車はSiofok−Balatonfoldbar間、延々一時間以上もバラトン湖を見ながら走ることになっている。鉄道は北岸にも通じており(TABLE 1230)、南北ともに一日数本程度便がある。 私はブダペストから(旧)ユーゴに抜ける際、この南岸ルートを通りました。バラトン湖は車窓から眺めただけですが、その眺め、また素朴な農地などこの路線の車窓風景がとてもよかったのでとりあげた次第。 ◇保養地バラトン湖 夏は水遊び、冬はスケートのリゾート地である模様。外部サイトを引っ張ろうと思いましたが、何の変哲もない風景ばかりなので断念。やはり車窓から見るというのが正解だったようです。 霧の中から現れる 刈り取った草を野積みにしている 霧の向こうを歩く人の影、 立ち止まってじっとこちらを見ている人 |