ガリシアの漁村  ムーロス

(データ:19911月)

 

部屋からの眺め 港の朝

◇アクセス

サンチャゴからバスで1時間半。サンチャゴでの乗り場は、ガリシア広場でなく、町の外にあるバスターミナルからでした。バスは起伏のある美しい農村地帯を走るが、一時間余りで海際に出、鼠返しのような仕掛けがしてある石作りの高床式倉庫群に目を奪われているとやがて終点ムーロスである。

石造りのアーケードが残るなかなか味のある漁村で、シーズン中は賑わうのかもしれないが、私が訪れたのが真冬のしかも元旦で、観光客の姿は皆無であった。

 

◇とっておきの宿

村のあれこれはガイドブックにまかせるとして、とてもいい宿を見つけたので紹介したい。

 

(左上)中央、白っぽい4階建ての建物の4階部分がそのHORTAL RIA DE MUROS。3階が入り口。出てきた親切そうなおばさんにアビタシオン?と言うと、大丈夫と鍵の束を持って4階に上がって行くので、後ろから“カマ マリナ!(海が見える部屋を!、の積り)”と叫ぶと、振り向いて大丈夫とにっこり。4階に部屋が6室あって、港側から奥へと並んでいるので、海の見える部屋は一つしかない。つまり、写真にみえる4階部分は丸ごと私の部屋なのである。さらに部屋の両側が三階部分に較べて短くなっているが、ここは小さなテラスになって外に出ることができる。シーズンオフならではの僥倖であった。

 

(左下)部屋に入ると正面、港に面する側に両開きの大きな窓が三つ、両側にテラス(幅1m奥行き3mくらい)に通ずるドアがあり、開放感いっぱい。近年改装されたもののようで、木の床や天井が感じいい。何より気に入ったのは、窓側の壁が白く塗られ、そして湾曲していることで、港を前にして自分が船のキャビンにいるかのような気分になれることでありました。

唯一の難点は、夜寒いこと。廊下は暖かいのですが、貸切状態とはいえ、ドアを開けて寝る気にはならず、シュラフにもぐりこみました。冬の旅は、特にスペインではシュラフは必携です。各部屋の料金表を見て回ったのですが、シングルもツインも関係なく、一泊2000pts、ハイシーズン2500pts、ローシーズン1500ptsと明快。私の部屋も特別扱いでなく、1500pts2200円)也でありました。

 

←安宿を泊まり歩いていると、このカーテンを見ただけで“おおっ”となる。

 

前に戻る   トップページに戻る