ラ・マンチャの風車カンポ・デ・クリプターナ

(データ:1984年1月)

何も無い丘の上にぽつんぽつんと十基ほど

強い風が吹く中

時代に取り残された白い姿をさらしている

 

クリプターナ村

 

白と青

 

◇アクセス

マドリッドからアルカサル・デ・サンファンまで1時間強。ここまでは幹線なので問題ない。アルカサルではすでに風車が数基見えている。クリプターナ村はほんの数キロ先にすぎないのだが、各停はCOOKには載っておらず、英語を話さないi とのやりとりの面倒が思いやられる。(最悪アルカサルからタクシーでいく手もあるが、感動は半減してしまいそうだ)

 

◇カンポ・デ・クリプターナ

古くから「歩き方」が取上げていた功績が大きいと思うのだが、日本人旅行者には知られた名前である。しかし1月にして観光客で賑わうトレドやセゴビアとは対照的に旅行者の姿は皆無。村は丘の斜面にはりついてひっそりとしていた。村にはオスタルが2軒あったが、観光化された雰囲気はまったく無かった。

荒涼とした丘の上に佇むドンキホーテの風車の姿はとてもスペイン的で観光的な価値は高いと思うのだが、妙に取り残された感じである。今でもあの時の様子のままなのであろうか。

 

◇クリプターナ村

スペインの田舎らしい素朴な村で、白い壁の続く道を上がったり下がったりしながら歩いていると、暮らしぶりが窺えてなかなか味がある。時おりだらっとした衣装を着た女の人をみかけ、珍しい感じだ。元気がいいのは子供たちで、モデル代をせびるつもりか、フォト、フォトと言ってまとわりつく。小学校高学年くらいの男の子達がバイクを乗り回している。

壁は一様に白く塗られているが、戸は青や緑のペンキで塗られておりその対比が鮮やかである。バルに入ってワインを飲んだところ一杯たったの20pts(30円)であった。

丘の方へと上がって行くと風がますます強い。人通りが殆ど無く、風に吹かれてゴミがころがって行ったりするので何だか西部劇に出てくる町を歩いているようであった。

丘の上は土がむき出しであるか、生えていても地面にへばりつくような草で、ゴツゴツした石やさびた鉄屑のようなものがザーッと散らばっていたりして独特の風景となっている。風車は打ち捨てられて久しい様子。ひとつ、戸が開いて中から人が出てきたので行ってみた。中を覗き込むと村の老人達がテーブルを囲んでカード遊びに興じていた。

 

◇バルの活用法

ザックを預かってもらった。料金は話し合いの結果200ptsで決着。身軽になったお陰で、村から風車の丘を越えて、オリーブ畑の中を歩いてきた。

 

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