アランフェス (+マドリッド)

(データ:1984年1月)

夕日に染まる木立

 

◇田舎町の魅力

林の中にいくつも小道があって、木々を縫っての散歩が心地いい。アランフェスの良さは木立の美しさにあると思う。二つの王宮があるのにふさわしい優雅なところだと感じた。

マドリッドとは打って変わってのんびりとした空気で、人も親切。宿(RUSINOL San Antonio 25番)の人も朴訥ながらも誠実そのものであった。

◇マドリッド

首都をこんなところに押し込めて申し訳ない気もするが、プエルタデルソルはあれど、プラド美術館もあれど、私にはそう魅力的な町とは思えない。当時、日本人バックパッカ−を優先的に泊めるという信じがたいコンセプトの安宿(確かアマデオとかいった)があって、日本人旅行者がごろごろしていたようだが、居れば居心地がいいのだろうが、そうまでして居たい町とは思えない。

むしろマドリッドの特徴として、列車で一時間程度の範囲にトレド、セゴビア、アビラなど魅力的な町を衛星の如く配置していることを挙げたい。治安の悪いマドリッドに宿泊するより、これらの町に出かけたい。アランフェスはそんな町のひとつである。

 

◇アクセス

マドリッドの南方、一応アンダルシア方面に向かうルート上にあるのだが、スペイン国鉄はかなり不便で、私の場合はいったんマドリッドに戻らざるを得なかった。

スペインでよく経験することだが、駅は町から離れていて、駅前には道路があるだけで何も無い。一瞬困るが、町の方向を人に聞き歩いていけば、やがて町に入る。

 

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