(データ:1983年12月)
クリスマスイヴのザルツブルグ 日が落ちると人通りが極端に減る クリスマスイルミネーションが取り残される ザルツブルグ城からの遠望 昼間はこんな感じの町です |
◇クリスマスミサ体験記 ザルツブルグといえば古城、ザルツブルグといえばサウンドオブミュージックの世界なのであるが、そういうことに関係なく、クリスマスイルミネーションの灯されたゲトライデ小路(モーツアルトの生家があり、観光客がまず訪れる場所)の写真に惹かれ、クリスマスを過すべくザルツブルグを訪れた。冬のヨーロッパでクリスマスはやはり特別な機会で、どの町でクリスマスを過ごすかを思案するのは楽しい悩みなのである。 宿は大聖堂から川を渡ったLinzer Gasse にとると便利だと思う。安くはないが、そう高くもない宿がいくつかある。通りを見下ろす部屋(左写真)を見つけてスタンバイしましょう。 ≪再録 クリスマスミサ´83@ザルツブルグ≫ 18時 すでに日は落ちていて寒い。昼間大勢の観光客で賑わった町もガランしている。クリスマスはそれぞれの家庭で過すのだろう。遅くまで賑やかな日本の繁華街と対照的。(マッチ売りの少女の悲惨さは日本のクリスマスでは伝わらないということか) 21時 時折、10代とみえる男女のグループが、肩を組み、ワインの瓶を振り回し、高歌放吟しながら通ってゆく。これもお馴染みの光景で窓から顔を出して居ようものなら声がかかる。ザルツではそういうことはなかったが、イタリアなら爆竹を鳴らしているところだ。 22時40分 宿を出る。カテドラルに近づくにつれ人影が増えてくる。荘重な響きの鐘がミサの始まりを告げている。 23時20分 パイプオルガンが響き渡りミサが始まる。神父のふくよかなで豊かな声量の暖かい歌声が印象に残る。ずっとしゃべり通し、歌い通しなのに声に全然疲れが見えないのにも感心した。参会の善男善女は大半が観光客のようだ。 24時 この瞬間のパイプオルガンは感動的であった。外でも鐘が打ち鳴らされているのが小さく聞こえてくる。 (アドバイス)教会というところは大勢人が入っていても暖かくならない。防寒支度を十分に。私は寒さに耐えかね0時20分に退散しました。橋を渡ったときの川風の冷たさは身に応えました。 |