ストラスブール

(データ:1983年12月)

哀愁のヨーロッパ

(という曲が昔はやりました)

◇アルザス

子供の頃読んだ「最後の授業」のイメージが強い。現在のEUにおいても独仏両国はライバル関係にあるが、我々旅行者レベルでも例えば国際列車がドイツからフランスに入ったときの車内放送の変貌振りをみても違いを感じる。「〇〇ブール」も独語読みでは「〇〇ブルグ」となる。しかし現在のストラスブールは、紛れも無くフランスの町であった。

◇冬のヨーロッパ

ヨーロッパと言われたとき、私がイメージするのは南欧の光景ではなく、中部ヨーロッパ、例えばこのストラスブールの町並みです。この町を訪れたのは冬、奇跡としか思えぬ美しい夕焼けを毎日目にした夏のヨーロッパと違って陰鬱この上ない。重い曇り空に押しつぶされて、黙々と町を歩いておりました。心に沁み入るのは葉を落とした木立の佇まいの美しさ。冬のヨーロッパの魅力は冬枯れの木立にある、とはいつもの独断。

 

◇宿について

Maire Kuss 通りのREECH HOTELは、典型的な安宿。この日、日本から欧州入りした私は、小雨降る冬のヨーロッパの重苦しさもあって鬱々としていましたが、夜、階下から当時はやっていた坂本龍一の戦場のメリークリスマスのテーマが流れてきて救われました。

尚、この通りには他にも手頃な宿が見つかる。3番地のROYAL HOTELは居心地のいい宿である。

 

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