オテル・デュー「神の館」 ボーヌ

(データ:2012年3月)

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オテル・デュー中庭

 

◇オテル・デュー

特徴ある屋根瓦の模様は、ガイドブックで以前から見覚えがあり、機会があれば一度来てみようと思っていた。ボーヌ最大の観光名所。「神の家」とは、即ち病院なのであった。上の写真の中庭から四方の建物に入って見学することになる。大部屋の中、壁に沿って両側、切れ目なく縦にベッドの並ぶ様は異様であった。他に台所、薬の調合室、タペストリーや「最後の審判」など、中庭に出たり入ったりしながら見学する。

 

◇旧市街

日本人の姿は見かけなかったが、フランス人には人気の町のようである。ワインを楽しみにやってくるせいか、中高年のフランス人旅行者がそぞろ歩き、カフェに憩い、安楽な雰囲気に包まれている。城壁に囲まれた旧市街を持つが、町並みはどちらかといえば平凡で、いつまでも歩いていたくなる感じではない。夜になると、小さなピンクの光を道路に点々とあてる演出がなされるのが、この町らしい感じであった。

 

◇宿について

 駅からオテル・デューに移動するまでの間にいくつかホテルがある。値段を訊いたが、いずれも回答は50というより100ユーロに近い値段。町の性格からして旅行者物価が高いのだろう。

 私が泊って、かつお勧めするのが、星なしのHOTEL ROUSSEAU。ホテルと看板は出ているものの、外観は普通の民家。正面扉を開けて、玄関廊下を通り抜けると中庭に出る。この中庭に面して部屋の扉が並んでいる。多分物置か何かを改装して民宿にしたのだろう、窓は無いが、他に人の気配がないので日中はドアを開けて荷物の整理などしていた。夜は煙草を吸いに一歩外に出ると星空が見えるのであった。

 朝食は玄関廊下のテーブルにて。かなり高齢のおばあさんが震える指で、パンやカフェオレを用意してくれる。この朝食の美味しいのは驚いた。

トイレ付シングル朝食込み47.40ユーロはこの町では格安。

場所はi で確認して下さい。城壁の外になるが、オテル・デューへも鉄道駅へも徒歩5分程度と便利です。

◇アクセス

ディジョンーリヨン間。ディジョンから30分。

 

◇旧市街へ

 駅前の道を進むとすぐに城壁に突き当たる。城壁沿いに左へ進むと10分ほどで町のシンボル、オテル・デューに至る。その前の屋根瓦の立派な建物はワイン市場。一画に i もある。その北側、ノートルダム教会にかけて、歩いているうちに方向を失う旧市街らしい街路になっている。

 

◇ワインの町

ワインの産地ブルゴーニュにあってボーヌは赤ワインで知られる。歩いているとワインを飲ませる店がやたらと目につく町である。カウンターを囲んで試飲をする様子がウィンドウ越しに眺められる店もある。口に含んでくちゅくちゅして、容器に吐き捨てるあれであるが、ワインの味が分かる訳でなし、言葉が通じなければ面白くないしで、私には無縁であった。

 

◇グルメの町?

またレストランもとても多く、週末だったせいか、どこも良く客が入っていた。店頭に掲示されるメニューを見ると、前菜ではエスカルゴ、メインディッシュではブフ・ブルギニヨンヌ(牛肉の赤ワイン煮)やコック・オ・ヴァン(鶏の赤ワイン煮)が定番で、ブルゴーニュ色全開。

 

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だまし絵のある宿

安宿然とした外観だが、こんなのが100ユーロ近くするのだ

 

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