ブルターニュ半島の中心都市  カンペール

(データ:2008年4月)

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サン・コランタン大聖堂と旧市街

 

◇旅のヒント

 列車がカンペールに到着して降り立ったとき、向かいのホームに1両だか2両だかの短い編成の列車が止まっている。何だろうと近寄るとブレスト行きであった。ブルターニュ半島は北側と南側それぞれ半島の先端に向かって鉄路が延びている(北側はブレストまで、南側はカンペールまでパリからTGVが運行されている)。鉄道地図の印象から頭の中に洗濯バサミ形の構図を作ってしまっていたが、両者を半島の先端で結ぶローカル線があるのであった。

所要時間一時間強、一日数便あるから極端に不便と言うことも無い。ブルターニュ半島の見所は南側に集中しているようだから一般的とは言えないかもしれないが、ブルターニュ半島を一周したい向きはどうぞ。私も周遊型のルートが好みで、引き返すのは好きでないく、ホームにひっそり止まっていたこの列車に未練を残しました。

 

Quimperと書いて

カンペールと読むのですね。ずっと「キンパー」と読んでおりました。チケットを買うときや道を尋ねるときなどフランス語の固有名詞を発声する必要がありますが、英語式に予想しているととんでもない読み方をしたりするので要注意。(特に鉄道チケットを買うときの地名間違いに注意)

余談ですが、私の参りましたNo.1は「Reims」。これが大聖堂で知られる「ランス」とは。地図上、その上を何度も指をなぞらせながら、ない、ない、とランスを探したものです。ついでに書くと「ヨーロッパ」の発音を教えてもらったときも、反復の仕様のない奇妙な音に、この言語は無理だなあと思いました。

 

◇外部サイト

http://www.rku.ac.jp/~sano/quimper.htm

(ラ・ロシェルで貼ったのと同じ人のサイト)

 

◇アクセス

モン・サン・ミシェルが、乗り継ぎ、乗り継ぎで行きにくい印象があるのに比べると、パリから600km余の距離のあるカンペールには直行便が出ていて行き方に悩むことは無い。ブルターニュ半島の先端という地の果てのような位置ながら、さすがは拠点都市。

80年代はパリから6時間半、一日10往復くらいの便があった。現在はTGV4時間。便数は同様だが、夜行列車は残念ながら週一便の片道のみ(日曜パリ発のみ)になってしまった。

 

◇ブルターニュ

よく知られていることではあるが、ブルターニュの語源はブリテン。フランスの中の異文化なのだそうである。さすがに円筒形の帽子をかぶっている女性は見なかったが、カンペールへ向かう車窓からこの地方の灰色の屋根に白い壁の民家が多く見られた。

 

◇町の印象

駅から中心部に向かうと川沿いを歩くが、鉄製の柵やいくつもかかる細い橋がちょっと変った造形で面白い。しかし、サン・コランタン大聖堂を中心とする旧市街は、歩いていて居心地の良さを感じるものの、フランスのどこにでもある田舎町の一つのように思われた。

もっともこの日私はヴァンヌに宿をとっていて、最後の列車でヴァンヌに引き返したのであった。時間を気にするせいか、宿泊しない町は良さをつかみにくい。近郊に見どころが散在しているようで、ターニュ半島探索の拠点として連泊するには格好の町と言えるかもしれない。

 

◇クレープ(そば粉のガレット)

ブルターニュ名物。クレープというと日本のテイクアウトのあれしか知らないが、ここではテーブルで、ナイフとフォークで食べるものであった。初め違和感があったが、食べ進むとなかなかおいしい。ただ軽食には違いない。

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献燈(サン・コランタン大聖堂)

 

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