≪2005フランス≫

フィジャック

◇宿について

お勧めは町の観光パンフのホテルリスト9番La Courte Paille(一つ星)。Place Carnotといういかにも中世的なマーケット広場に面してあるBARの2階である。この広場は町の中心でありロケーション良く、価格は良心的(35ユーロ)、部屋もまあまあだった。

この町には、ロゼッタストーンの巨大複製を敷いた広場が一つの観光ポイントなのですが、ちょっと奥まった場所にあって見つかりにくい。実はこの宿の裏口から出たすぐ前にその入り口があるのでした。

この宿の人は結局BARのお兄さん以外見かけなかった。このお兄さん30代半ば位か、外見も声も渋く、煙草片手に表を見やる表情など映画のワンシーンを見ているかのようでした。夜、帰館したときカウンターは賑わっていて、それを前にしたこのお兄さんは町の若者たちのいい兄貴分といった風情でありました。

◇アクセス

幹線から外れているようだが、パリからの直通列車(6時間)もあり意外と行きやすい。フィジャック駅は小さな田舎駅だが線路とホームが上空から見てアルファベットのAの形をしていてちょっと珍しい。町は駅から近い。駅前の坂道を下っていくとロット川に出る。川の向こうに町が広がっている。

 

◇中世の町

コルド・スル・シェルのように一目見ておおっということもない。中世の町が当たり前のように生活の場としてそこにある。長く居れば味のわかる町といったところだろうか。目を引くのは、古い建物は上部が木組みになっていること。アルビほどではないが煉瓦造りの家もある。また、木立が多く緑との調和がいい。(左写真)

 

◇この周辺

町の観光パンフを見ているとフィジャック周辺には、こういった有名ではないが、味のある中世都市が点在しているようである。この地域の景観の美しさ、地代の安さに目をつけて移り住む人が多いと町の人が(複雑な表情で)語っておりました。実際、ロワールに自宅を持ちながら、当地にセカンドハウスを購入したという人と知り合いになりました。この人は、冬の寒さは敵わんとぼやいていました。

 

◇フィジャック、ガイアック、オーリヤック・・・

この地域、acやllacを語尾に持つ地名がやたら多い。上記の人に訊ねたところ、歴史的にフランス語と異なる言語圏にあったようで、自分たちにも解らない言葉があり、「ac」の意味も知らないと言うことであった。そういえば、ラングドックというのは、「オック語の」という意味だそうである。ピレネー系、スペイン語系か。

 

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