≪2005フランス≫

ディジョン

 

ディジョン旧市街

日曜朝8時。町は無人であった。

 

◇口コミ宿泊情報

右記の若者が、安いのはここだと教えてくれたのが、HOTEL BRIAND。駅前の大通りを行ったすぐ右側。看板を出していないが、壁面に大きくホテルの名が書かれていて分かる。表通りに面していながら裏町然とした細い階段を上がって行くと木枠の受付があり、黒人の男がガムを噛みながらじっとこちらを見ていた。シャワー、トイレ共同で32ユーロ。ランプの電球が切れているなど典型的な都会型の安宿であった。疲れていると気が滅入ったりするのだが、窓は大通りに面しているし、ほぼ駅前といっていいロケーション、そして何より周辺の宿に比べて格段に安いのは有り難い。(因みに道を挟んだ向いが、「歩き方」掲載の「チューリップイン」でこちらは75ユーロ)

◇中世の都会

ブルゴーニュの中心都市。食通の町として有名である。大きい町に興味がなくて、前夜日が暮れて到着、翌朝の列車で町を出るという中継点扱い。ところが、駅で切符を入手した後、発車時刻までの時間つぶしにと町に出たところ意外にもいい町で驚いた。

端正な建物が並ぶ旧市街を歩いていると、中世の都会に迷い込んだ錯覚に陥り、愉快な気分であった。中世期、近郊の村の人たちは、週に一度、農作物や工芸品を売りに、徒歩で、あるいは馬を引いてディジョンを訪れたであろう。初めて来たときには、きっと、立ち並ぶ立派な建物、おらが村さの教会の何倍もの大きさの聖堂に目を瞠ったに違いない。その中世の村人の目に映ったままのディジョンを今、目にしているという錯覚である。今まで数多くの中世都市を見てきたが、こういう感じは初めて。それだけディジョンの町並みが個性的だということだが、小雨降る日曜日の朝で、町に「現代人」がいなかったことも幸いしたかのも知れない。

 

スミュールからディジョン行きのバスで乗り合わせた二十歳過ぎ位の若者が、このバスに乗ったのは正解だ、だって日曜はスミュールは眠ってしまうからね、という。そういう君は?と尋ねると、僕はスミュールで暮らしているが、土曜の夜はディジョンのディスコで過すんだ、とのこと。ディジョン通いは現代においても続いているのでした。

 

◇旧市街散策

人口15万の町にしては、こじんまりして歩き易い。駅から15分も歩けば旧市街の中心に至る。この地方独特の屋根瓦の模様(ボーヌのオテルデューが親分格か?)も珍しい。

サンベーニュ大聖堂の辺り、サンベーニュ大聖堂を含め3つの教会が並び壮観であるが、このうちサンフィリベール教会が比較的小振りながらも印象的な姿をしている。

 

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