片目の戦士ヤン・ジシカの砦  ターボル

(データ:2011年3月)

 

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壁登りを楽しむグループがあった

(コトノフ城の近くだったから、ビール醸造所の煙突と思われる)

 

 

◇宿について

この国はペンションの数が多いし、料金もリーズナブルで、宿探しに苦労することはなさそうだ。「歩き方」記載のペンションアルファは、ジシカ広場から下ってすぐの角にあるカフェバーの2階、シングルルーム500KC(2000円)。

 

◇ヤン・ジシカ

片目の戦士ヤン・ジシカは、チェコの英雄ということらしい。フス派の宗教改革によるカトリック教会との闘いで次々に勝利を収めたそうである。ターボルはその拠点であり、ジシカ広場には、格好良いジシカの像が立っている。

しかし、私がジシカを初めて見たのは、84年に初めてチェコに入国したときでありました。両替所で渡されたコルナ札に片目のつぶれた兵士の顔が。初の東ヨーロッパで緊張していた時でもあり、その不気味さに、えらいとこに来ちゃったかなとますます緊張の度合が高まったのでした(当時の東ヨーロッパは、未だそういう所だったのです)。今回、ターボルに来て、あれはこの人であったかと、27年後にその正体を知ったのでありました。

ホテルの部屋で撮ったコロナ札の写真(→)

◇アクセス

プラハから日中は毎時10分に便がある。所要2時間ほど。

 

◇アクセス(旧市街へ)

駅前は公園のようになっている。駅舎を背に、バスターミナルの建物を右に見つつ進むと大通りに出る。これを右に進めば10分ほどで旧市街に入り、その中心であるジシカ広場に至る。

この新旧市街を結ぶ道は活気があって好印象。軽く起伏する変化が、旧市街へのプロムナードとしてはなかなかよろしい。季節ものか、朝方は路上にマッシュルーム売りが出ていた。

 

◇旧市街

旧市街は、400m×600mくらいの四角い形をしている。

中心にあるのがジシカ広場。これは丘の頂点でもあり、ここから延びる道は全て下り坂となる。教会や市庁舎、古い建物の集まる観光の中心である。

迷路状の旧市街を歩きまわって見かけるのは、例えばこんな光景。小広場に面したダンス教室の窓に小さな子らが群がっている。いかにも悪ガキ連といった感じで、何かの拍子にケンカになって赤いセーターの女の子が男の子に組みついて押し倒したり、時々ダンス教室のおばさんが戸口に立って怒鳴ると、蜘蛛の子を散らすように逃げていっては、また集まってきたり。

そんな光景を見るのは裏町歩きの楽しみだが、しかし全体の印象としては、活気ある新市街とは対照的に人の姿が乏しく、何となく寒々とした感じで、気づけば足はジシカ広場に向くのであった。

 

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