ライン下り

(データ:1982年8月)

川中島に立つ古城(プファルツ城)と

崖の上に立つ古城(多分グーテンフェルス城)

川は茶色に濁っていた

 

◇雑感

古城も良かったのだが一番感心したのは両岸を繋ぐ橋の無いこと。土建国家ニッポンでは考えられないことである。また日本の田園風景に付き物の広告、看板の類も一切なく、景観が保たれている。

その中でドイツらしさを感じたのは、両岸に鉄道が通じていること。かなりの頻度でジェット機のようなキーンという音を残して高速列車が走り抜けていった。川の両岸に線路を敷くという発想も日本には無いことである。

 

◇観光地

高校2年の春休み北陸を旅し、砺波平野の散居村をさ迷い歩いたり、寒ブリ漁の漁港氷見を訪れたり、羽咋の寺に宿泊したり、今考えてもかなり渋い旅を続けつつ西に進み、福井県に入って訪れたのが東尋坊。昼間から赤い顔をしたオッサン団体旅行の騒々しさに高2生は憤慨し、「観光地にはもう来るまい」と思ったのでした。

ライン下りに社員旅行はいないでしょうが、まあ東尋坊みたいなもので、船がハイライトのローレライ岩に差し掛かるとローレライの歌がテープで流されます。船なので、もう結構サヨナラという訳にいかないので、半日使う価値があるかどうか考えた方がいいかもしれない。

 

尚、高2生はその後、少なくとも年齢は、オッサン団体旅行の立場に変り、観光地になっているにはそれなりの理由があるということも分かり、当時の決心はとうの昔に反故にしたのでした。

 

◇ルート情報

ライン下りはローレライ岩だけでなく、左右に古城が次々に現れるところが売りであり、コブレンツより南側で乗船地、下船地を決めると良い。尚、案外時間がかかることに注意。私はコブレンツ14時乗船、ビンゲンまで行ったのだが(つまりライン上りですね)、ビンゲン着は19時半であった。列車なら40分の距離である。

尚、ローレライ岩は列車から見ることも出来る。私はこの数年後、列車でこのルートを通り、車窓からローレライ岩の基底部に白のペンキでローレライ(カタカナ)と大書されているのを目撃した筈なのですが、あれは幻だったのだろうか。

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