ゲートウェイ フランクフルト(アム・マイン)

(データ:2011年3月)

 

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フランクフルト旧市街にて

高層ビルが目に入っては中世都市も台無しであるが、

そうであっても感心させられたのは全体としての風景の調和

こういう都市デザインは東京では望めないなあ

 

◇旧市街へ

駅前から延びるカイザー通りを進み、大通りを越して道なり歩いて行くと、20分ほどでゲーテ広場かレーマー広場に出ると思う。中世らしさの残る一帯ではあるが、それよりも都市空間として洗練された感じが素晴らしい。都会好きには理想都市と映るかもしれない。高層ビルが建つ町であるが、その一つ一つがカッコいい。ビルは直方体とは限らないのですね。

 

◇マイン川のフランクフルト

ヨーロッパの都市は多く、河川の水運を基に発展してきました。殊にドイツはライン、ドナウ、マイン、エルベといった大河川に恵まれ、離れていても実は同じ川で結ばれている、ということが多くあります。そういったつながりを意識して川沿いを散策すればまた感慨も変わってくると思います。旧市街から少し行けばマイン川が流れ、丁度夕暮れ時で、なかなか素敵な景色でした。

フランクフルト・アム・マインという名称は、フランクフルトがマイン川に臨んでいることからきていますが、ドイツにはフランクフルトという名の町がもう一つあり、これと区別する実際的な意味があります。宿や切符の手配など画面相手にやる時は要注意。

◇空港からのアクセス

Sバーンで中央駅(ハウプト・バーンホフ)まで10分と非常にアクセスが良い。ただ、ヨーロッパ屈指の商業都市であるからリーズナブルな宿が見つかりにくいし同じゲートウェイでもパリやローマ程の魅力はないので、ヨーロッパ初日の宿泊地としてはマインツなど近くの町に逃げることを検討した方が良いかもしれません。なお空港駅はSバーンだけでなく、長距離列車も発着します。

ところで、Sバーンの空港駅に切符売り場が見当たらず、券売機の操作に戸惑う私を、DB(ドイツ国鉄)のネームプレートを付けた係の女性が助けてくれました。不慣れな旅行者とみて小銭稼ぎが声をかけてくることもあろうかと思いますが、こういった手合いは卑しい感じが隠せないのですぐにそれと分かる筈です。

 

◇中央駅周辺の治安について

ガイドブックを見ると酔っぱらいやジャンキーがうようよしていそうな感じですが、普通の時間帯なら特に問題はなさそうです。安宿がいくつか見つかるし、駅に行けば食料も手に入ります。翌朝の移動も楽ですから、泊るだけなら駅周辺が便利であると思います。

 

◇宿のことその他

宿泊したのは宿は駅近くのApadana(到着初日ということで、ebookingでシャワー・トイレ付シングルを検索して€39)。ベッドだけなら同サイトで€30からある。中東系の従業員の素っ気ない対応ぶりは、いかにも大都市の安宿らしく、私は「旅してる感」があって気に入りました。

フランクフルトに長居する積りはなく、翌朝は早立ちだったのですが、キーを受け取ったアラブ人にチュース(サヨナラ)と声をかけたときの、かすかに頷いた眠そうな顔は、過去に幾度となく経験してきた表情で、旅立ちの元気が漲り、がしっとザックを背負い直し町に出たのでした。

 

◇久し振りのドイツ

短期間で出たり入ったりしたのは別にして、今回のドイツ訪問は数えてみれば6度目。しかしその最後はかれこれ20年以上前。ドイツ通の書いた本に近年のドイツ人のモラル低下を嘆く声があって、気になっていました。確かに過去の見聞からすると違和感を持つことがありましたが、一方で、ああドイツは変わっていないなと思うこともありました。いずれ、別のページでエピソードなど書いてみたいと思います。

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