「南のフィヨルド」 コトル

(データ:2018年6月)

深い入江の最深部にある美しい中世の町。

入江の両岸は切り立つ崖で、波は殆ど無く、

コトルに向かうバスからの車窓風景は、フィヨルドそのもの。

日本に「小京都」があるように、

ヨーロッパには「北のベニス」と呼ばれる町がいくつかある。

この風景は、私には「南のフィヨルド」であった。

 

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救世聖女教会からの眺め

 

◇旧市街内

 詳細はガイドブックを見て頂くとして、2点コメント

 

・「川の門」の近く、城壁への登り口の手前にある聖メリ教会

 この入口扉のレリーフは、アニメ的で可愛らしい。

 

・聖ルカ教会

 正面のイコンタシスは、キリスト教会を見慣れた目には印象的。その前に揺らぐ蝋燭の色が黄色であるのも珍しく感じた。

 

 

◇城壁について

 

 近刊の「歩き方」では入場料無料とあったが、€8を徴収された。

 

 リスクの度合いに応じて、コースが色分けされたルート地図が登り口に掲示されているが、コースから外れない限り、そう危なさそうな箇所もなく、気にしなくていいと思う。

 

 それより、思った以上にバテさせられた。コトル旧市街や入江を俯瞰するなら、途中の救世聖女教会のあたりでも満足できる(上の写真)。この地点で、一番上までの半分くらいか。上がったら上がったで、より高いところから景色を見る爽快感や、崖の向こう側の風景を見ることができるなどの見返りが得られるので、体力と相談です。

 

 

◇岩礁の聖マリア教会

 

 コトルに向かう道中、さっきまで見ていた対岸の道を今は走っているといった、複雑な地形と景色に感心していると、入江の中ほどに全てが海抜ゼロメートルという見たことの無い形状の小島があり、しかもその上に教会が建っている!(右写真)

 

 岩礁の聖マリア教会へは、コトルからボートツアーがある。正門を出た海際に、ツアー会社の立て看板が出ている。話を聞いてみると、4人乗りボートで一人€15とのこと。午前午後と定刻があるようであったが、人数が揃えば、料金も時間も交渉次第という感じであった。

 

 一人旅の身としては、同行3名を見つける必要がある訳で、i に相談してみたが、i は関わらないようであった。

◇アクセス

 

 ドゥブロヴニクからバスで行くのが一般的か。行き146kn、帰路€20。

 国境審査に時間がかかることに注意。所要時間は、定刻だと2時間足らずなのであるが、行きは3時間半かかった。帰りは2時間半だったから、タイミングによる違いが大きいようだ。

 

 といった面倒はあるが、この移動の後半は、左に書いたように、奥へ奥へと延々続く入江の際を走る絶景ルート。ドゥブロヴニクで乗車する際、進行方向右側の席に座ることをお勧めします。

 

 コトルに鉄道は来ていません。モンテネグロの他の町との移動はバスになります。あちこちに向けて便がありました。

 

 

◇旧市街へ

 

 入江のどん詰まり、コトルはきれいな三角形をなす。その一辺は数百m程度の小さな町なのであるが、城壁の内側は中世都市の常で迷路状に道が続き、あっという間に方向を失う。

 

 バスターミナルに着いて海沿いに歩くと徒歩5分ぐらいであるのがグルディッチ門。迷い歩きを楽しむならここからコトル旧市街へ。

 

先に地図を手に入れるなら、海沿いにそのまま進むと、正門(海の門)に着きます。門のすぐ外側に i があり、日本語の地図を置いています。

 

 

◇バスターミナルと旧市街の間 

 

 徒歩5分の間に、スーパー、カフェ、ATMがある。

 

地元のおじさん達が集うカフェ。生ビール(0.5ℓ)€1.5。旧市街内の観光客相手のカフェの半値である。

 

 

◇宿について

 

旧市街の中に宿のサインは見当たらなかった。城壁の外で民宿を探すことになると思う。

私が宿泊した宿は、旧市街から徒歩20分ぐらいのところにある「アート」という名のゲストハウスで、トイレシャワー共同シングルルーム一泊€23であった。

 

 

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岩礁の聖マリア教会

(走るバスから撮影)

 

 

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