地中海に臨むローマ遺跡   ティパサ

(データ:1989年9月)

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朝のローマ遺跡

 

◇ローマ遺跡

9時開門。入場無料。観光客の姿を余り見かけないこの国でしかも朝とあっては、この世界遺産を独り占めしているようなものであった。

入ってすぐ劇場跡のような窪地があり、これをまわり、右手に神殿跡を過ぎると道は海に向かう下り坂。木立ちの間を歩いていくと静かな入り江に臨んで広がる遺跡の中心部に出る。建物の形は残っていないものの、柱や壁が大量にある。

柱に寄りかかって海を見ていると静かで心地良い。アルベール=カミュがここで月光の下、インスピレーションを得たらしいのだが、芝居の舞台のような劇的な感じがある。

左手の丘に上がってみる。崖の上にでると数本の円柱が立っている。下の入り江がよく見渡せる場所で、地元の若者が4,5人腰かけていた。

 

 

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ザックを立てかけている場所に座って海を眺めていた

自分が今もたれかかっている石柱は、

2千年前に誰かの手で運ばれ、据えられたものである

などと想像をめぐらしておりました。

 

 

◇外部サイト

http://konotabi.com/photoalbum/ALG9Tipasa/romanruins.htm

ティパサで検索して見つかったサイトの中でこれは出色

ティパサ、アルジェリアのみならず、内容膨大なHPのようです。

◇アクセス

アルジェから西に約70km。シェルシェル方面行のバスに乗って一時間余り。以下に注意点。

往路(アルジェ発): i  でバス乗り場をよく確認しましょう。私の時は、バスの乗り場は教えられた場所になく、英語を解さない人々の間を流れ流れて見つけるのに半日費やしました。

帰路(ティパサ発):アルジェ出発前に確認できるだけ確認しておきましょう。私が気にしたのは、来るとき乗ったバスが定員制らしく、降りる客がない限りバス停で大勢が待っていても頑として乗せなかったこと。便の有無さえ怪しいのにせっかく来たバスに乗れなかったでは困ります。実際にはスムーズに行ったのですが、午前中の行動を勧めます。

 

◇その他町のあれこれ

早朝シェルシェルを発ってティパサについたのが7時。遺跡の開門時間までティパサの町を歩く。

バス停のある海沿いの広場に屋台が出ていて、サンドイッチはあるかと尋ねると無いとの返事。ケースにフランスパンが一個転がっていて、それを指すと、取り出し、半分にちぎってよこす。払おうとすると要らないと手を振る。売り物ではなかった。恵んでもらったことになるが訳だが、この国ではこういうことが数度あった。

町の中には、出土品を展示しているのであろう博物館。その先、魚を並べる屋台の出ている場所があり、人の背の高さぐらいまでペンキで塗られたように白く、上の枝が直方体に刈り込まれた並木の車通りを渡るとモスクがある。モスク前の広場に立つ銅像は、ジェラバを着た男が片足を前に踏み出す珍しい構図なのであった。

 

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